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今がその将来なんだけど日記

hulu廃人なので基本的にその話しかしてません・・・。

説得力のバケモン、藤山直美という女優

いやーhuluとテレビの話しかしてなくて、なんかダメな人みたいですけど、今日はちょっとすごいもん見たのでそれを書いておきたく。

 

「最強のオンナ」ってドラマです。2014年の。

今回は再放送してたんですよ、昼間に。


藤山直美&寺島しのぶ 初共演のドラマ「最強のオンナ」予告編

これ、1月10日から放送する「最強のオヤコ」の前日譚的なものかと思いきや、全然関係ないみたいですね。

最強のオンナが好評すぎたので、続編を連ドラにしたってことなのかなと想像してみたり。実際にはどうなのか不明ですが…。

 

安定感ありすぎる、ずっこいキャスティング

藤山直美岸部一徳が出てれば、もうあとは脚本がグダグダだろうが、まともな演出がされてなかろうが、どうとでもなる、それが保証されている「ずっこい」(関西弁でずるいの意。)役者だと私は常々思っております。

いやそれは言い過ぎやろーと思われるかもしれませんが、特に藤山直美というファクターを除いて考えてみると、このドラマは果たして観れるものになるのだろうか、と思うんですね。

 

夫の死後、夫の残した味を守って、娘を育てながら一大外食チェーンを作り上げたバリバリのやり手女社長玲子の元に、ふとしたきっかけでやってきた家政婦、みどり。

臆さずズケズケと踏み込んでくるみどりに困惑し、最初は反発していた玲子と娘だったが、みどりの人柄と体当たりな生き方が、二人の心を溶かしていったのだった… 

 

みたいな話。

うん…なんか正直、今までの人生で6回くらいは見たなこんなドラマ、って思いませんか。

人情もののソープオペラでは、定番の型と言えるかもしれません。

ところがこれは藤山直美というただ一つの駒によって、非凡なものへとひっくり返されているんですよ。

 

このセリフをそう言うか、の連続。

白眉はクライマックスの寺島しのぶとの喧嘩のシーンでした。

みどりの抱えるある秘密について、それと向き合うように諭す玲子。

ボルテージが上がっていき、セリフをどんどん繰り出す両者。

最後に「あんたに私の何がわかるのよ」というみどりのセリフ。

これを藤山直美は、絞り出すように、嚙みしめるようにいうんですね。かぶせるように絶叫するのではなく。

こんな手管使ってくる女優って他にいるでしょうか、私には思いつかん。

こんな技を使って見せても「よくある演技の、あえての逆張り」にならないのはなんでしょうね、間合いを感じる役者としての皮膚感覚の鋭さ、としか言えない気がします。

見ていただいたらその凄まじさがわかっていただけると思うのですが、動画が無いのが口惜しい!

 

泣いとる…

土曜の昼間の再放送ということもあって、テレビをザッピングしていた子供。

あれ藤山直美出てると私が気づく→ちょっとこれ見たいから止めといて。

ということで偶然見始めたドラマなのですが、子供は最初の方は飽きて、「えー違うのん見たいー!」と言っとりました。

ところがですよ、クライマックスにみどりさんが「おいとまさせてもらいます」って出て行った悲しくてやり切れない場面。

子供の方を見やると・・・

 

な、泣いてるー!!

8歳の子が人情喜劇見て泣く!

 

確かに我が子は、同級生と比べても、フィクションで相当感情移入する方ではあります。今まで号泣した映画は数知れず。

でもだいたいそれって動物が死んだり、お父さんが死んだり、死がからんだ究極に悲しい場面だけだったんですね。

ところが誰も死なないにもかかわらず、そのレコードをあっさり塗り替えてしまう演技の説得力…。

例えばこれは、当事者として実際に自分の目の前で起こっている事なら、子供は泣きますよね。

でも藤山直美がフィクションの垣根を力ずくでなぎ倒してるから、こんな事が起こるのではないでしょうか。

とか言ってますけどね、私も涙が滲みました。ええ。

 

バーター(代役)のいない女優

藤山直美、という女優の知名度というか愛され方が全国的にどのくらいなのかは知らないのですが、TBSの夜9時からの枠にキャスティングされるって、ちょっと予想外でした。

直美が主演した朝ドラ「芋たこなんきん」もちょっと遠くなってきた昨今。

喜劇王・藤山寛美の娘、ということを知らない若者世代にもそろそろ認知されてきたらええなーと思っとります。

 


喜劇の女王・藤山直美×女優・仲里依紗 親子の不滅の愛情物語!!1/10(日)『最高のオヤコ』【TBS】

 

 

関西では、特に大阪では、おもろさと実力を兼ね備えた女優ということでしたら、真っ先に名前が挙がる気がします。

私はほんとにこの女優が好きでして、高校生の頃から南座で座長公演を見たりしてました。

何年経っても邦画のベスト3には「顔」(阪本順治監督作、藤山直美主演)を挙げてしまいます。

役者の価値を交換不可能性で測るなら、この方はその典型だと思います。

同世代でも彼女のバーターがいない。

前後10歳広げてみても、いない。

これは凄いことですよ。

いわば直美専用のブルーオーシャンです。

プライベートビーチ。

私は見終わったドラマとか映画に対して、いつも脳内キャスティングして楽しんでいるのですが、彼女ほどの説得力で同じ役を演じられる女優は、いつも見当たらないのです。

 

 

どんな書き方しても「最強のオヤコ」の提灯記事みたいになって恐縮ですが、まあ皆さんも知らない方は一度見てみてくださいよ、当代イチの女優が持つ説得力を。

そして藤山直美をいうファクターを除いたドラマの出来を想像してみてください。

ほんでファンになりましょう、一緒に。