今がその将来なんだけど日記

hulu廃人なので基本的にその話しかしてません・・・。

都市伝説と呼ばれるレベルの保育園に通っていました。

入園の季節ですな。

新入園児をお持ちの親御さんのバタバタがうかがえる記事が話題のようです。

 

 

 

幼稚園、保育園のお弁当に「禁止食材」が存在する、ということに関する記事です。

「冷凍食品の禁止」

「果物、デザート入れるの禁止」

「ウインナーなど加工肉、練り物禁止」

などなど・・・。

にわかには信じがたいかたも多いと思います。

実際コメント欄では「都市伝説乙」「園児持ちだけどそんなん聞いたことない」などの声もちらほらですが、そんな厳しい園もあるところにはあるんです。

わたくしが数年前まで子供を通わせていた保育園(認可私立保育園)もそんなところでした。

というより、おそらくこのような「食育意識高い系」の最右翼な園だったと思います。

フードファディズム - Wikipedia」って言葉を知った時、膝を叩きましたもんね。

ああ、この難儀さはフードファディズムに由来していたのか、と。

 

 

何がダメだったか、何故ダメか

 

思い出すと色々あるもんです。

以下、motnao子が通っていた保育園でNGになっていた食材とその理由です。

 

ウインナーなどの加工肉

→添加物を多用しているから

果物やゼリー

→おやつだから。昼ごはんの時はご飯を。

ちくわなどの練り物

→足が早いから。食中毒防止のため。同じ理由でマヨネーズ利用禁止。

冷凍食品

→はっきりした理由は不明。「冷食ばかり使わずにキチンと作って」的な事を言われた記憶が。添加物問題もあるかと。

えび

→ほとんどが輸入品で添加物、薬品をたっぷり使っているから。同じ理由でバナナも禁止だった。

揚げ物

→消化に悪いから。たぶん給食で「幼児食」ってのが始まる3歳児クラスくらいまで禁止だった。

バラン、ラップ、ピックなどの使用

→食べにくいから。食べる意欲をそぐから。

キャラ弁

→聞くだけムダなので誰も尋ねもしてませんでしたが、そもそもキャラクターグッズを持たせる事が前面禁止なんで、当然これもダメだと思います。

プラスチック製のお弁当箱とコップ

→これも明確に理由があるわけではなさそう。ビスフェノール?曲げわっぱかステンレス限定でした。曲げわっぱなんか高いですが、8割方わっぱ弁当持ってきてましたね。

コップはステンレスかホーローか、プラ以外の割れない素材限定。と言われ、アウトドア専門店に駆け込んだ思ひで・・・

 

 

ざっと思い出しただけでもこんだけありました。

上の記事で触れられていた実例は網羅してるんじゃないでしょうか。

 

 

とは言え、月に1~2回の「お弁当の日」だけだったので毎度ブーブー言いながらも耐えられましたが、毎日だとか週に3回だとかの幼稚園でこの掟を掲げられたら、もう発狂ですね。

煮物まで作ろうと思うと流石に前日夜の仕込みが必要になるので。

 

 

たぶんですね、id:nenesan0102 さんの知人と同一保育園か、相当思想が近い園だと思いますね・・・。プラ弁当箱禁止ってのはかなり特異なので。

痛いニュース(ノ∀`) : 幼稚園のお弁当、冷凍食品やウインナー「禁止」でママパニック 「何を入れれば...」 - ライブドアブログ

知人が預けてる保育園もすごかった。冷凍ダメ、ウィンナー、練り物ダメ、さらにはプラスチックのお弁当箱がダメ。都市伝説と言うてる人はなんなんや

2016/04/06 00:59


 

何を入れろと?

 

私は超ズボラで「食育」ってのも話半分で聞いていたので、だいたい卵焼きと野菜&肉いため、トマトと塩茹でブロッコリーか枝豆、みたいなものでお茶を濁していました。

凝ってるお母さんは凄かったですね。

だいたいこんな感じ↓に仕上がってきてました。

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豆やらさつまいもやら炊いて、つくねや焼き魚焼いて・・・

数々の制約のあるお弁当作りという難問に、逃げることなくがっぷり四つに組んでる感じのお弁当でした。

大人目線で見るとすんげー美味そう&贅沢なお弁当ですが、子供はそんなものよりタコさんウインナー!なんですよね。

小学校に入って初めて遠足に「ソーセー人」を入れてあげたら、後日、宿題の日記にまで嬉しそうにそのことを書いていた我が子。不憫や・・・(ノД`)

 

NG食材を入れたらどうなるのか

数十人居る園児の弁当をどうやってチェックしてるのか?と思われるかもしれませんが、だいたいは新入園の段階できっちり釘を刺されるわけです。

大まかなNG食材は最初の懇談会の段階で聞いたかな?

基本的に親御さんはマジメなので、ダメって言われたらちゃんと守る。

で、それ以降しばらくは細かくチェックされて、もし入れていたらお迎えに行った時に「あのね、今日のお弁当だけど」って保育士さんから肩たたきですよ。

これ恐怖でしたね。

単に「これ入れないでね」って言われるだけなんですが、基本的に先生に話しかけられるのは何か禁を犯した時だけなので、近づいて来られただけでドキーンですよ。

 

そんな園に入れたお前が悪い問題

 

「リサーチが足りないからだ、我慢せえ」と言われればそのとおりかもしれません。

実際、友達に愚痴ってた時に言われた事もありますしね。

でも今日び大半の親は「入れる園、通える園」を探してるわけで、その段階で通勤ルートや開園、閉園時間、園庭や環境面の安全性と同じレベルで、弁当ポリシーまで確認しませんよね・・・。(いや、ここまで話題になったから、来年度からはみなさんチェック項目に入れるのかもしれませんが。)

園のHPや職員の話、口コミサイトなんかで、「どこまで意識高い園なのか」はある程度予想は付くのですが、ここまで事前に把握しておくのは現実的ではなさそうです。

これはもう「社内の雰囲気が良さそうだと思って入社したら、社員旅行どころか花見に大運動会も参加必須でコミュ障だからマジ泣きそう」みたいな事例に近いのかもしれません。入社前の段階でそこまで確認する?っていう。

 

一事が万事、全方面で厳しい園

まあほんとにこのmotnao子が通っていた園はあらゆる面で「厳しい園」である事で地元では有名だったらしいのですが、第一子で地縁の無いところだったので(見学には行ったものの)入園前に知る由も無く。

キャラクターグッズの持参禁止、TV、DVDなどあらゆる動画メディア禁止、スナック菓子禁止、文字や数字などの早期教育禁止、など、この園の禁止事項や制約には枚挙に暇がないので、お弁当のNG食材なんてね、もうね、埋もれますよね。

特に早期教育禁止については、数多くのコンフリクトを生んできた項目です。

詳細は割愛しますが、私はこれだけは真っ向から反発してバンバン読み書き教育していました。

でも園でバレると先生に叱られるので「字が読めることはナイショにしてね」と子供に言い聞かせていたわけです。こういう嘘を子供につかせるのは凄い倫理的葛藤がありましたが。

保護者によって「これだけは納得行かない」っていう方針があるもので、この園に通っていて、一度も園側とガチバトルをせずに卒園する家庭ってないんじゃないかな?と思うくらい、皆ぶつかっています。

とは言え、もちろん保護者側の要求が通って園が方針を変えるなんてことは無く、だいたいは

・うちみたいにのらりくらりとナイショで掟破り

ガチバトルの末、納得行かないまま泣き寝入り

バトルの末、袂を分かって転園

の3パターンになります。

 

 

ところが転園しようにも、この区で年度途中の空きがあるのはこの園のみ、っていう年がずっと続いていました。

やっぱり強烈な園だったので、地縁のある人は知ってて敬遠しているわけです。

だから途中入園で入ってくる方は転勤の人ばかり、という感じでした。

我が家も転園を考えた事は一度や二度ではありませんが、やはり空きがなくてムリでしたね。

 

耐えに耐えた甲斐はあったのか?

 

とにかく特異な園だったわけですが、卒園した今、総括するなら

「在園中の子育ての悩みは保育園絡みのことばかり、という程強烈な園だったけど、我慢した甲斐はあった、と言えなくもない」

・・・と実に微妙なニュアンスにまとめられます。

 

 

こちらも詳細に語りだすと二晩はかかりますので割愛しますが、とにかくこの園のレゾンデートルは「体力づくり、体づくり」だったようで、運動と食育にかける情熱が尋常じゃありませんでした。

このおかげなのかどうなのか、motnao子は小学校に入ってから病院に行った事がなく、ここ数年、医療費ゼロ記録を更新中です。

3歳の時点で2kmくらいはゆうに走れていたので、小学校のマラソン大会など向かうところ敵なしでぶっちぎり1位でした。

跳び箱などテクニカルなものはともかく、ここの園児は卒園時点で「体ができている」と評されることが多く、器械体操系やダンス系など様々な習い事を続けて、頭角を現しているようです。まあそれで大人になって大成したって話はまだ聞かないんですけどね・・・。

 

 

あとは身辺自立の度合いでしょうか。

親子ともどもとにかく厳しく持ち物の用意や管理を指導されるので、自分の事は自分でする、っていう意識が染み付いています。

初めて登園した時、ジャスト1歳の子(産休明けから預けられている4月生まれの子)が、自分で替えのパンツを自分のロッカーから出して履いているのを見た衝撃が忘れられません・・・。

こういう生活習慣はどこかで追いつくもんですが、小学校の先生や保護者にとっても、身辺自立ができている子供は非常に楽みたいですね。

 

 

いいとこをつまみ食いできる園は無い、という実感

 

とにかく親も子もあまりに大変な保育園生活だったのですが、このように得るものもそれなりに有ったわけで、「質の高い食事、手厚い幼児教育」を求めながら、親の手間は最小限ってのはなかなか実現しないもんだなーと痛感したわけです。

それでも、NG食材に代表される「掟」が合理的なものか、エビデンスがあるのかという点は厳しく追求されるべきだと思いますよ。

ましてや保育園に限ると、「教育機関」ではなく「保育に欠ける子供を保育する福祉機関」なのですから、最低限、親の就業を担保するという存在意義を踏み越えてくるようなルールは、端的に「やりすぎ」。

待機児童問題で保育園のインフラ化が強まると(いや既にインフラのはずなのですが)、こういう「理想の保育をするためのこだわり」も変えて行かざるを得ないと思いますです。

 

 

 うん・・・まあもし第二子が生まれたら多分この保育園には入れませんが・・・

 もうすっかり堪能させていただきましたので・・・。